リコトコ 俺がネット小説の誤字脱字の原因を"捕まえた"件

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 机の上のスマホが短く鳴動し、何かの通知がポップ画面に映し出される。 「またか」  ポップ画面には、"新しいコメントが届いています“の文字。数ヶ月前までは、このメッセージがくるのを心待ちにしていた。そう、数ヶ月前までこのコメントが来た時は、俺の拙い小説を読んでくれたどこかの誰かが、そのページの感想などを投稿してくれたことを知らせてくれていた。  恥ずかしながら、俺はある投稿サイトで自分の作品を公開している。もっとも、作品と言えるほどのレベルでは全くない。本当に素人の趣味レベルのものではあるが、こうして読者がいて、なおかつこのように感想などもらえることは嬉しくてしょうがなかった。まあ、当然、少しずつそういう反応は減っていったんだけれど。  ある時、いつものようにワクワクしながらそのポップをタッチしてサイトに飛ぶと、見たこともない文章が俺の目に飛び込んできた。  ○○さんから、誤字脱字報告が届いています  ナニコレ?  サイトのヘルプ画面から、誤字脱字報告を調べてみると、どうやらページコメントのようにページ単位で誤字脱字を見つけた読者が教えてくれるシステムのようだ。  俺のようにコンテストとは無縁のクリエイター擬きでも、誤字脱字のない読みやすい文章を心がけているのだから、コンテスト組の方たちにとっては無料で誰かが推敲してくれるナイスなシステムだ。  そして、指摘をしてくれる読者も、まちがってんじゃねぇよ、というよう雰囲気はなく、ここってこうじゃないかなと優しく指摘してくれるので、指摘されても感謝こそすれ嫌悪感など抱くことは皆無であった。  そう、指摘してくれる読者にも、このシステムを作ってくれた運営にも感謝しているのだ。しかしながら、今の俺はこの誤字脱字報告の通知がストレスになっている。
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