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その後、ピアノ練習室をこっそり使わせてもらい、木村さんに俺の歌を聴いてもらうことにした。ピアノを弾きながら俺は歌った。懐かしい。こんな歌だったな…
聴き終わったリーフはスケッチブックを広げて熱心に描き始めた。もう一回、もう一回!とリーフにせがまれ、何回もピアノを弾き、何回も歌った。
「そろそろ声が枯れる…」
俺が根をあげた時、木村さんは
「だいたいできたからあとは帰って絵の具で色つけるね!」
と言って笑った。
その日から俺たちは付き合うことになった。10年越しにお互いの恋が実ったのだ!
次の日、優斗は喜んで俺の肩をバシバシと叩いた。俺は嬉しい気持ちを優斗に語りまくった。リーフのことも話をした。優斗は驚いたが、感動して涙を流してしまった。
しばらくして木村さんは絵を完成させてきた。カラフルでとても美しい。
「やっとこの歌が完成したよ…ありがとう!」
俺は涙ぐんでしまった。
「へへへ…こちらこそ素敵な歌をありがとね。私、もっと小川くんの歌のイラスト描きたいなぁ」
木村さんかにっこり笑う。
「俺、これから趣味でだけど、オリジナル曲を作ってネットに投稿しようと思うんだ。その
…よければまた絵、頼んでいい?」
「もちろん!私もアニメ会社に就職したから、仕事の合間に趣味で描かせてもらうよ!」
「じゃあさ、グループっていうか、ユニットっていうか…一緒に活動しない?」
「いいの!?するする〜。あなたが歌で、私が絵ね!恋人で活動できるなんて素敵!じゃあ活動名は…」
「「ネオンリーフ!!」」
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