8、蜜月

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最初は軽く、角度を変えて何度も。そしていつの間にかベッドに押し倒され次第に深くなるキスに、 「……ん、……ふぁ……」 意図せず私の口から自分のものとは思えない甘い声がこぼれ始め、終わりの見えないキスの嵐に頭もぼうっとしてくる。 「……翠。もう我慢出来ない。お前を、抱いていいか?」 ようやく私の唇を解放した彼がストレートに聞く。 そんな色っぽい声で、切なげな表情で、聞かないで。   あなたのことが大好きな私の答えは決まっている。 だけど恥ずかしいから、 「……ど、どうぞ、召し上がれ……!」 なんてちょっとおかしな返事になってしまった私を、 「煽るな馬鹿……」 そう呟いた渓くんがぎゅうっと抱きしめた。 「ーー6年分、じっくりたっぷり、とろとろになるまで愛してやるから覚悟しておけ?」 そして鼻先がくっつくくらいの至近距離で妖艶に宣言した彼は、言葉の通り、そのあと私をじっくりたっぷり甘く愛してくれたのだったーーーー。
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