8、蜜月

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「……え?まだ6時……?渓くん、そんなに早く1人で起きれたんですか?」 「……あー、まあな……。っつーかオレ、本当は朝全然弱くないし」 「……は?」 渓くんの突然のカミングアウトに、私はポカンとなる。 「翠に起こしに来て欲しくて、朝弱いフリしてただけ」 「……え、」 「昨日の朝、翠を布団に引き摺り込んで抱きしめたのも、寝ぼけていたからじゃない」 まさかの事実に呆気に取られている私をニヤリと見上げた渓くんは、私の腕をグッと引っ張って、私をもう一度ベッドの海へ沈めた。 「毎朝一生懸命オレを起こしてくれる翠が可愛くて、やめられなかった」 昨日の朝と同じように私をぎゅうっと抱きしめて、耳元で甘く囁く。 「ーーだがこれからはおはようのキスで起こしてもらおうかな、愛おしいオレの奥さんーー?」 そう言って悪戯っぽく笑った渓くんは、ちゅ、と可愛らしいリップ音をさせて、私の唇にそっと口づけをした。 ーfinー
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