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「わーはっはっはっはっはっ」
大手お菓子会社の大甘味 好造(おおあまみ こうぞう)は
50階建ての最上階の社長室で
果汁3%のオレンジジュースを飲みながら
一人高笑いをした。
彼の目の前には、王冠程もある
世界一美しく世界一おいしいリボンキャンディがあった。
リボンキャンディは、
美しい蛍光色のピンク色のキャンディでできていて
色とりどりのキャンディのラメが散りばめられていた。
そして、トンカチでも割れないチョコレートの周囲を
金箔を貼ったウエハースで覆った台座に鎮座していた。
そして、会社の研究室に無理を言って作らせた、
防弾ガラスよりも硬い透明な飴細工のケースの中に
リボンキャンデイはあった。
リボンキャンディは、ライトアップされて
キラキラキラキラと輝いていた。
大甘味社長は、とてもご機嫌で
リボンキャンディをながめるのだった。
すると、カシャンと社長室の強化ガラスよりも硬い
飴細工の窓のガラスが割れる音がした。
驚いた大甘味社長だったが、彼の口に何かが張り付いた。
それはカードだった。
「甘い・・・しかもホワイトチョコレートで
できているだと?」
大甘味社長は、そのカードに書かれている文章を
読んでみた。
『今夜、貴殿の所有するリボンキャンディを
いただきます。
怪盗シュンガー』
「た、大変だっ。秘書室長!すぐ警察を呼べっ」
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