エピソード1

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エピソード1

「『私の』大魔法使いの様子がオカシイんだ…」 こんな一言から始まった ある騒動のお話をしたいと思います。 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。 よっちゃん陛下の秘め事 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。 ──ここは異世界ケーランド。 お約束の剣と魔法の世界 ── 異世界ケーランド最奥の更に深く 闇を纏いし異空の中に静かに広がる 魔界ーミドガルズオルム 漆黒の樹海に聳え立つ魔王城 ーヨルムンガンド 最上階、魔王の私室で我が主にして 異世界ケーランド最強の魔王 アクード=アクダモーンさまの 今朝から何百回目になるか分からない 溜息と独り言が鬱陶しく響き渡ります。 「いったいどうされたのですか… アクードさま。溜息が陰鬱で正直ウザったいです。」 ──皆様、おはようございます。 ああ…申し訳ありませんでした。 ご挨拶が遅れましたね。 私は、アキツグ=クサカベ 狼の半獣人です。 魔王アクード=アクダモーンさまの 側近にして片腕の剣士として常日頃から アクードさまのお傍で仕えております。 「〜っだからっ『私の』大魔法使いの 様子がオカシイんだ…」 アクードさまは、ぼそっと小声で 呟き「ハァ」とまた溜息をつく。 「…………💢」 ちょっとイラッとしました。 『私の』をめちゃ強調して マウントですか? 私にまでマウント取ってどうするんですか… 見境の無い…まぁそこが面白…コホン。 いえ、可愛くもあるのですが。 「ーで、ふんわりーヌ公女が どうされたのですか?」 ひなっツ=くるくる=ふんわりーヌ ケーランドでは知らぬ人など居ないで あろう名門中の名門の公爵家の 唯一のご令嬢です。 ふんわりーヌ侯爵家は ケーランドの伝説の魔導の始祖 でぃあーりザ=くるくる=ふんわりーヌの 血筋を受け継ぐ事で代々、能力の高い 魔導師を輩出している家門です。 その家門の中でも類を見ない程に 巨大な魔力を秘め、そして希少種であり
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