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「ごめん!遅くなっちゃって!」  顔を上げると、秋廣が申し訳なさそうな顔で両手を合わせていた。黒い長髪をハーフアップにしている。俺は慌ててスマートフォンをポケットにしまった。 「いや全然。待ってないので。」 「本当に?ごめんね。」  約束を反故にされたのではないかと思って焦っていた。秋廣に限ってそのようなことはあり得ないのだが。とにかく、来てくれたなら何でもいい。 「あのね、気に入っているインドカレー屋があるんだ。そこでいい?」 「もちろん。」  秋廣はにこっと笑って手招きする。俺は素直についていった。
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