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すっかり皿の上はきれいになって、そろそろ出ようかという話になった。
会計は割り勘にした。話を聞いている限り、秋廣は金が潤沢にあるわけではないだろうと思ったからだ。
外に出ると、秋廣はお腹をさすりながら言った。
「お腹いっぱいだね。この後どうする?」
まだ帰りたくなかった。休憩するか自宅に招くかしたかったが、秋廣はどう思っているだろう。どうしたいですか、と平静を装って訊く。
「じゃあ、駅のほうに行って、カフェか何か見つけたら入ろうか。」
「わかりました。」
俺たちはゆっくりと歩き出した。
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