3、悪役令嬢と呼ばれているが不本意です。旦那様も異性にモテモテなので困っています。

1/1
30人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

3、悪役令嬢と呼ばれているが不本意です。旦那様も異性にモテモテなので困っています。

 わたくしは何度も言うが悪役令嬢とか呼ばれていた。 もともと、アリシアーナ様が言い始めたらしい。ラウル様や友人の話によるとアリシアーナ様はオトゲーやひろいんなどと言う変わった言葉を口にする時が何度かあったそうだ。後にエリック様の正妃になられたエルジェベータ様からこんな話を聞いた。 アリシアーナ様には前世の記憶がありこことは違う世界の出身だったとか。確か、東方の島国のニホンとかいう国で育ち、そちらにはオトゲーつまりは乙女ゲームなるものがある。わたくしやエリック様、兄のトーマスなどはそのゲームの中の登場人物だと。 そして、エリック様に兄、宰相閣下の子息、騎士団長の子息や宮廷魔術師団長の子息、隠しキャラらしいラウル様。この六名が攻略対象なるものに当たるとかで。 わたくしは最初はこれに大いに困惑した。何といってもわたくしがゲームの中ではエリック様ルートで立ちはだかる障害になる。つまりは婚約者で色々と嫌がらせをするらしい。しまいにはアリシアーナ様の命を狙い、その事でわたくしは婚約破棄をされる。断罪されてよくて修道院行き、悪かったら国外追放か牢獄行きだとか。ただ、兄や宮廷魔術師の子息だと処刑もあり得るとも聞いたが。 どれもご遠慮願いたい末路だ。わたくしは正直言うとそう思った。ちなみにこのゲームの題名は「華やかなる貴公子達〜フォルド王国物語〜」というらしい。 主な攻略対象の中でエリック様や宰相閣下の子息はクリアしやすい。だが、隠しキャラのラウル様は全員をクリアしてやっと出てくる。しかも条件が色々とあって難しいと聞いた。これがアリシアーナ様の言っていた事柄だった。 わたくしがラウル様と結婚して七年が経っていた。二十六歳になったわたくしと三十歳になるラウル様は穏やかな日々を送っている。もう、長男のラツィオが五歳になっていた。次男のジョルジュは四歳でシェイラも三歳になろうとしていた。 ちなみにシェイラと現国王の第一王子のユークリッド様の婚約が内定している。ユークリッド様はエリック様と正妃のエルジェベータ様との間のお子様だ。ラウル様は「あんなバカ甥の息子に可愛いシェイラを嫁がせたくない」とのたまったが。わたくしは仕方ないからと彼を宥めた。後にユークリッド様がアリシアーナ様の親戚筋のアンナ嬢に誘惑の術を掛けられて婚約破棄の危機になったのはまだ誰にも予測はできなかったのだった。 「母様!お庭に行きたい!」 シェイラが元気よく駆けてきた。たったっと息を弾ませながら可愛い娘はわたくしにおねだりをする。まだ、腰の辺りまでの背丈しかないがシェイラは健康に育っていた。 「どうしたの?」 「母様。父様はお仕事でしょう。だから、遊んで」 「わかったわ。かけっことかはできないけど。絵本をお庭で読んであげましょうか」 「うん。そうして!」 シェイラはにっこりと笑いながらまた部屋の外へと走っていってしまった。もう、今は初夏でシェイラは四歳になっていた。ラウル様は王城に仕事で行っていていない。彼は宰相補佐官をしている。毎日、多忙に過ごしていた。 アリシアーナ様にはエリック様との間に王女が二人、王子が一人お生まれになっている。だが、エルジェベータ様にも王子が三人ほどお生まれであったので王位継承権争いが水面下で起きているらしい。そこで先代の国王陛下がアリシアーナ様のお子様方には継承権を剥奪する事に決めた。こうしてエルジェベータ様の立場と王子殿下方の名誉は守られた。ラウル様はそう言いながら複雑な表情をしていたが。 わたくしは椅子から立ち上がると娘を追いかけて庭に出たのだった。 夜になり、ラウル様が城から帰ってきた。息子のラツィオとジョルジュ、娘のシェイラと共に出迎える。 「お帰りなさいませ、ラウル様」 「お帰りなさい!父上」 わたくしが言うとラツィオも元気よく声をかけた。続いてジョルジュやシェイラも笑顔で言う。 「お帰りなさい。父上」 「お帰りなさいませ。父様」 「ああ。ただいま、ラツィオにジョルジュ。それにシェイラ。お前達が出迎えてくれるとは珍しいね」 「うん!母上と話し合ってみんなでお出迎えしようって決めたんだ」 ラツィオがにかっと笑って答える。ラウル様は嬉しそうにしながらラツィオの白金の髪を撫でてやった。ラツィオは父であるラウル様と同じ淡い水色の瞳を恥ずかしそうに瞬く。 「そうか。みんなでお出迎えをね。それは嬉しい事を思い付いてくれたよ」 「あー。ラツィ兄上ばかりずるいよ。僕にもして、父上!」 「ジョルジュ。順番だ。ラツィが先だからな」 ラウル様はそう言いながらもラツィオの頭から手を離した。次にジョルジュの薄い水色の髪を撫でてやる。 ジョルジュはわたくしと同じ藍色の瞳を気持ち良さそうに細めた。しばしそうした後で最後にシェイラの頭も同じようにする。 シェイラは翡翠色の髪で瞳は琥珀色だ。長男はラウル様そっくりで顔立ちもよく似ていた。次男はわたくし譲りの髪と瞳で顔立ちは両親よりも祖父の二代前の国王陛下にそっくりらしい。 シェイラもラウル様やわたくしではなく何故か、祖母のフイーラ公爵夫人ことシンデイ母様にそっくりだ。 兄達は文句無しの美形なのだが。シェイラだけは母様に似て可愛い感じの顔立ちをしていた。綺麗系ではない。 わたくしは親子四人の和やかな光景を見守りながらそっとため息をついたのだった。 夜中になり子供達は別室にて寝ていた。わたくしとラウル様は夫婦用の寝室にいた。 既にわたくしはネグリジェを着ていてラウル様もゆったりとしたシャツとトラウザーズという寝間着でいる。 わたくしは恋愛小説を読んでいた。ラウル様も難しい経済書を読みながら寝る前のひと時を過ごしている。 間接照明だけだと暗いのでカンテラを灯してその明かりで本を読んでいた。静かな中でいたが。ぱたんと本が閉じられる音が妙に部屋に響いた。 「シェリア。そろそろ寝よう。君も湯冷めしてしまうよ」 「…そうですね。寝ましょうか」 頷くとラウル様はカンテラの火を消した。これは魔法の炎なので魔力を纏わせて触れれば、すうと消える。 ちょっとコツがいるけど。ラウル様は間接照明だけになった中でベットに横になった。わたくしも横になる。 ラウル様はそっと抱き寄せると額にキスをした。瞼や頬、鼻の頭と軽くキスをされて唇にもされる。 「ラウル様?」 「…シェリア。今日もしようか?」 ええっと驚いて彼をまじまじと見つめた。ラウル様は本気らしく瞳の色が濃い色になっている。 仕方ないと思いながら受け入れた。こくりと頷いたのだった。 「…ふ、ん」 ラウル様はわたくしの少し開いた口から舌を絡めて歯列や上顎の裏などをなぞった。そのたびに慣らされた体はびくりと反応する。甘い愉悦がじわりと広がった。始める前にラウル様は魔力を纏わせていた。 キスでも送り込んできて普段以上に敏感になる。手でゆっくりと肩や背中、項(うなじ)を撫でられただけでぴくっと体が跳ねてしまう。何故か、ラウル様はこうやって魔力を送り込んでくるようになった。 媚薬のような効果が出てしまうのであまりわたくしはやらないが。ラウル様はネグリジェのリボンを器用に解いた。しゅるりと音がする。ボタンも一つずつ外された。 気がついた時には下着の紐パンだけの格好になっている。ラウル様は以前よりも大きくなった胸を少し強めに揉み込んだ。先端に指が掠めてぴくんと反応してしまう。 「…ふう、ん!」 濃いキスを続けながらも先端をぴんと指で弾かれた。くにくにとも摘まれたりもした。それだけでしとどに愛液が溢れるのがわかる。 唇をラウル様は離すと先端に今度は吸いついた。ちゅうと吸われて舌で転がされる。胸を寄せられて両方の先端も同じようにされた。 「ん。ん。ああっ」 甘い声が出てしまう。ラウル様は胸元にとうと吸いつく。ちくりとした痛みでキスマークをつけられたのだとわかる。ラウル様の手は止まる所を知らず、下腹部を撫でてから秘所に伸びた。 既にそこは潤っておりどろどろといえる状態であった。 「胸を愛撫しただけでこうだとは。魔力酔いは凄いな」 そう呟いたと思ったら秘所の割れ目を撫でられた。二、三度そうされただけで軽く達してしまう。 秘所の花芽もぷっくりとなっているようで少し擦られただけで腰が揺れた。ラウル様は蜜壺にも指を入れた。わたくしのいい所を擦ってくる。二本に増やされた。けど足りないと訴えるように中はうねる。 「指に吸い付いてくるようだよ」 そう言いながらもラウル様はもう一本指を増やした。バラバラに動かされて快感が高まる。 「…んん。ああ!!」 目がちかちかして白く点滅した。どっと愛液が溢れた。シーツにまで垂れたのがわかる。 絶頂ーつまりは達したのだが。わたくしは体が重くて腕も上げられない。くたりとした体を抱えられてラウル様の膝の上に乗せられる。対面座位の姿勢になった。既に三本入れられていた指は引き抜かれている。 屹立したものを宛てがわれて一気に蜜壺に突き入れられた。自分の重さでより深くに挿さる。 「シェリア。今日は自分で動いてごらん」 そう言われたが。腕や足には力が入らない。それでも仕方なく腰を上下して抜き挿しを繰り返した。 それでも拙い動きだ。何度かしていたらがっちりと腰を掴まれてずんと奥まで突き上げられた。 「…あ、あん!」 「ふーむ。やっぱり足腰に力が入らないみたいだな。ごめん、動くよ」 ラウル様は先ほどのわたくしの動きよりも激しく深く抜き挿しをする。そのたびにあられもない声をあげてしまう。ラウル様の動きは次第に余裕がなくなりがつがつと突き上げられた。 そうして熱い白濁がわたくしの中に注ぎ込まれる。わたくしは何度目かわからない絶頂を迎えた。 「くっ」 呻き声を出してラウル様はゆっくりと抜き挿しをして全てを出しきる。が、すぐに屹立したものが大きくなった。今度はベットにうつ伏せにさせられた。ちなみに繋がったままで体位を変えられたのだ。 獣のように後ろからまた突かれる。ラウル様の動きは激しい。そうやって翻弄されて二回戦が始まったのだった。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!