2、公爵閣下と悪役令嬢の結婚日記(ラウル視点)

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2、公爵閣下と悪役令嬢の結婚日記(ラウル視点)

 私が妻のシェリアと結婚してから早くも五年が経っていた。 私は既に二十八歳になっている。シェリアが四歳下なので二十四歳になっていた。 子供が生まれており、上の長男のラツィオは今年で三歳で二番目の次男がジョルジュという。 ジョルジュが二歳だった。末っ子のシェイラはまだ生後四ヶ月ほどで年子であった。妻で三児の母となったシェリアは二十歳の年の冬から次々と子供を立て続けに産んだ。シェイラは二十三歳の秋の中頃に身ごもった子だった。 さて、子供達の事を考えていたらシェイラを抱っこしたシェリアが私の自室に入ってきた。シェイラは大人しく物静かな赤子だ。母と一緒にいる時は機嫌がよくてにこにこと笑っていたりする。 「おや。シェリア、シェイラは寝ているようだね」 「はい。よく寝ています」 起きないように小声で言うとシェリアは頷きながら答えた。彼女も小声だが。 シェリアはシェイラを抱え直すと私の向かいにある一人掛けのソファに座った。息子のラツィオとジョルジュの二人はお昼寝中らしい。 シェイラはすやすやと寝ており私は頭を撫でたくなるのを我慢しながらその様子を見守る。 「シェリア。私の部屋にその子を連れてくるのは珍しいね」 「…はい。シェイラはわたくしとラウル様が揃っていた方が落ち着くみたいで」 ふうんと頷きながら娘を見る。表情は確かに穏やかで私とシェリアがいた方が落ち着くというのもわかったような気がした。 しばらく、小声でぽつぽつと話していたのだった。 夜になりシェリアは自分用の寝室に戻っていく。私も自分の寝室で休む事にした。だが、シェリアはしばらくして夫婦用の寝室にやってきた。夫婦用の寝室は私の部屋のすぐ隣だ。ドア一枚で隔てられている。 そのドアをノックされたので開けたらシェリアが居たたまれなさそうに立っていた。どうしたのだろうと思ったら彼女はいきなり私に抱きついてくる。 「ラウル様。その。今日はこちらで休みませんか?」 「…シェリア?」 「わたくし、子供は打ち切りにしようと話し合いましたけど。ただ、夜の営みは無しにするのもどうかと思って。今夜はしてもいいですか?」 シェリアは思いきったように言う。私は身体中がのぼせてしまいそうになるのがわかった。いきなり、何を言い出すんだ。そんなこと言われたら歯止めが効かなくなるではないか。 「シェリア。君、まだ子を産んでからやっと体力が回復したところだろう。大丈夫なのか?」 「もう大丈夫だと医師から許可をもらいました。だから、言っているんです」 「たく。君が立て続けに出産をしたから体が弱っていると医師からは聞いていた。今はシェイラの夜泣きに悩まされているし。だというのにいきなりどうしたんだい?」 私は理性を総動員して言った。諭すような口調になったが仕方ない。 「…わたくし、ラウル様との初夜とその後の夜が忘れられなくて。あの時以来、ラウル様は優しくしてくれました。けど、それでは物足りないというか…」 シェリアは私の胸に顔を押し付けながら言った。ああもう、どうなっても知らないぞ。 「…シェリア。わかったよ、初夜の時ほどにはしないけど。二年前だったか。魔力酔いの時の君の見た夢を私も見た。あれを再現するくらいにはするよ。いいね?」 「わかりました。お願いします」 シェリアは頷いた。私は彼女を強く抱きしめたのだった。 シェリアの頤(おとがい)をくいと右手で上げて優しくキスをした。最初は軽いものから始めて次第に角度を変えて深いものにしていく。シェリアの下唇を舌で舐めると口が開いた。そこから舌を差し入れた。彼女の小さな舌を追いかけて絡める。唾液を送り込んで強く吸い上げた。 じゅると音がした。くちゅくちゅと水音をさせながらシェリアの項をさっと撫でた。そのまま、手はシェリアの着ていたネグリジェに伸びる。 ネグリジェはリボンで結んで閉じるようになっていた。それをするりと解くと胸がふるんと揺れて出てくる。白いそれは以前よりも大きくなっているように感じた。 「…ん」 私は後頭部を押さえる手はそのままにもう片方の手で胸を揉んだ。先端をきゅっと抓(つね)るとキスしていた口から甘い声が洩れ聞こえた。 「ふ、ん。んん」 キスしていた口を離すとつうと銀糸が伝い、ぷつんと切れた。膝がくずおれそうになったシェリアを赤子のように抱き抱える。軽い彼女にちゃんと食事をとっているのかと心配になったが。それでもベッドにそっと下ろした。 私はネグリジェを取り払って床に放り投げた。紐状のパンテイだけになったシェリアにのし掛かる。胸の先端に吸い付いて舌で転がした。右手でもう片方の胸を揉みながら左手はパンテイの紐を解く。はらりと落ちたそれも取り払う。 「…ん。やあ」 嫌々とシェリアは首を横に振る。だが、一度火が点いてしまってはなかなかに消せない。 私は秘所に手を伸ばした。既にそこは潤っており順調に指が滑る。花芽を探り当てるとそっと摘んだ。 「んん。ああー!」 シェリアが軽く達した。しばらくしていなかったからか敏感になっている。やっぱり、女性も性欲は溜まるのか。 そんな事を考えながら私は秘所の中心の蜜壺に指をゆっくりと沈めた。くるくると円を描くように指を動かす。蜜壺の中はうねるように指を締め付けた。ざらついた上側を中心に刺激を与えた。 最初はゆっくりとしながらシェリアの快感を高めていく。胸の先端ももう片方に吸い付いて転がした。胸と 秘所の両方に刺激を与える。先端から口を離してからシェリアの耳元に囁きかけた。 「…すごく指が食いちぎられそうだ。うねってるね、中が」 低い声で言うとシェリアは顔をさっと赤らめた。余計に指を締め付けてきた。くつくつと笑いながら指を二本に増やした。ばらばらに動かす。出し入れする速度も速めるとシェリアのあげる声もより甘くなった。 子を三人産んでもシェリアのそこは柔らかく受け入れている。三本に増やして様子を見た。 「…あ、ああ!!」 シェリアが達したようで爪先をぴんと張り詰めさせてびくびくと体を震えさせた。どっと愛液も溢れた。 シーツに染みを作る程で私は手加減をするんだったと内心で思った。だが、逸物は苦しいほどに反り返っている。仕方なく、私は夜着を脱いだ。下に履いていたトラウザーズも下ろす。全裸になると再び、シェリアの上に覆い被さった。 シェリアは達したばかりなのでくたりと脱力しており放心したように顔はなっている。力が抜けているので両足を抱えて広げた。そのまま、勢いよくではなくゆっくりと逸物を蜜壺に沈めていった。 彼女の中は熱くてうねるように搾り取るように動く。持っていかれそうになるのを堪えながら最奥まで挿入した。そのまま、じっとシェリアの様子を見ながら動かないで待つ。 「くっ。シェリア、動くよ」 汗がしとどにシェリアの頬に落ちた。それでもゆっくりと動いた。私はふと魔力を纏わせてみた。シェリアの体にじわりと染み込んでいくのがわかった。シェリアの手を握りこんで纏わせた魔力を送り込んだ。 こうすると感度が上がるらしい。確か、魔術師をしている友人から聞いた。といっても相性の良い相手でないと使えないらしいが。 私は蜜壺にゆっくりと穿ちながら駄目押しとばかりに深いキスもする。自分の魔力を体液で与えた。媚薬のような役割を果たすとも聞いたが。すまないと思いながらも腰は動いたままだ。 シェリアの目から生理的な涙が溢れた。どうやら、気持ち良すぎたらしい。私は動きを激しく深いものに変えてしまう。キスを止めた。 「…ふっ。あ、ああー!!」 「ん。また、締まったね」 シェリアは高く啼きながら涙をぽろぽろと溢れさせた。それを口で吸い上げた。しょっぱい味が口内に広がる。私も腰を激しく動かす。絶頂が近いのはわかった。 すぐ後に熱い白濁が迸る。私はゆるゆると動かす。最後まで出しきるとシェリアははくはくと口を動かす。 息が苦しいのか胸が上下した。だが、彼女の中から抜かず、二回戦にそのまま移ったのだった。 「シェリア。他の事を考えているだなんて余裕だね。激しくしないと駄目かな?」 低い声で言う。本当にあの夢の通りになってしまった。ぎしぎしとベッドが軋んだ。 ぐちゅぐちゅと水音が鳴る。シェリアは甘く声をあげた。濃厚な夜はまだ終わりそうにない。 「ふ。ああ」 激しいキスをしながら彼女の中を穿つ。私は濃くなっているだろう瞳を思い浮かべながらシェリアを見つめた。 君にしかこれはわからない。そう思いながら囁いた。 「…愛しているよ。これからもずっと」 聞こえているかわからないが。内心からそう思ったのだった。
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