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また孔に指を入れて可愛がってあげれば、膨張したペニスに押し潰された喘ぎがヨハンから漏れた。ビクビクと身体を震わせながらもペニスから口を離さない。後ろをいじられながらも健気に吸いついて愛撫を続けようとする。
ゾクゾクした。きっと処女だって聞いていても、優しくするなんて無理だったな。今だってヨハンの頭を押さえて腰を振っている。くぐもった声が苦しそうで、長い睫毛が涙で束になっているけれど、それもよけいに興奮を煽る。
もうしょうがないよね。こんないやらしくてかわいい姿を見せられたら。
「はあ・・・気持ちいいよヨハン」
彼の口の中は熱くて柔らかい。タフィーみたいに蕩けてしまいそうだ。それも悪くないけど、やっぱり可愛らしく啼くのが見たい。
一気にペニスを引き抜いて、ヨハンの腕を引いて立ち上がらせる。壁のタイルに彼の体を押しつけて、バックからペニスを突き刺した。ヨハンの甲高い声が反響する。
「ごめんね、っ・・・優しくできなかった。気持ち良すぎて」
腰を打ち付けながらヨハンの耳元で言う。ヨハンは嬌声を上げていた唇をぐっと閉じて、オレをキッと睨む。そんな顔さえセクシーで困る。
「だから、っそうしなくていいって言っ・・・んんっ・・・言ってんだろうが」
本当に、なんでこんなにかわいげがないのにかわいいんだろう。顔を寄せてかぶりつくように口を塞ぐ。ヨハンの身体を壁に押し付けるように突き上げた。
「んっ・・・ああっ・・・!サム、冷た・・・っ」
「ん?タイルが冷たかった?ごめんね」
身体を少し離したけど、また意地悪がしたくなった。ヨハンのペニスをそっと持ち上げ、ピストンに合わせて先端をタイルに擦り付ける。
「ああっ!あぁっ!サム・・・やだっ・・・あっ!」
ヨハンの声が上擦って背中がしなる。お気に召したようだ。中も締め付けてくる。自然と腰の動きが早くなった。ペニスをタイルに擦り付ける手がおざなりになるけれど、ヨハンの腰が勝手に動いていた。
「ヨハン、イこう?一緒に・・・」
ヨハンは何度も頷いて、オレの動きに身を委ねた。跳ねる細い腰を両手で掴んで押さえつけ、引き寄せながら中を穿つ。ヨハンは法悦の声をあげて全身を痙攣させた。肉壁がオレを締め付けてうねった。たまらず腰を打ち付け、何度目かでぷつりと何かが切れる音がして目の前が真っ白になる。排尿感に似た快感の波に飲み込まれて息が止まった。
波が去った後、目を開けて息を吐き出す。全力で走った後みたいに息が乱れる。ヨハンも肩で息をしながらバスタブに蹲った。
「大丈夫?」
ヨハンは無言だった。背中をさすりながらシャワーで性液や汗を流していく。やがてヨハンはふらつきながら立ち上がって、後は自分でやるってバスルームからオレを追い出した。
ちょっとやりすぎだったかな。でもヨハンが魅力的すぎるからいけない。一晩中だって抱ける。次の日口を聞いてくれなくなったからもうしないけど。
ベッドの上でくつろいでいると、Tシャツとジーンズに着替えたヨハンが潜り込んできた。
おやすみも言わずにオレにピタリと身体を寄せる。もぞもぞと収まりのいい体位を探し、やがて動かなくなった。やっかいなことに、ここでオレが触ろうとするとどこかに行ってしまうからじっと我慢する。しばらくすると寝息が聞こえてきた。本当にネコみたいだな。
オレは笑いを噛み殺しながら、とびきり綺麗で気難しい恋人を、そっと抱きしめて目を閉じた。
end
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