30点でも愛されてます!

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「今日はフレンチにしたけど良いかな?」 「うん、良いよ。」 デート代はもちろんいつも彼持ち。 私はいまだかつて1円だって払ったことがない。 彼、真柴遼は、私と同じ25歳。 真柴グループの御曹司らしいけど、詳しいことはよくわからない。 そもそも、御曹司って何なのよ? ただ、お金持ちだってことはわかってる。 彼の家はとてつもなくデカい。 彼の庭にある犬小屋と私の育ったアパートが同じくらいの広さだった。 いや、下手すると、犬小屋の方が広いか… あれを見た時は本当にガッカリしたよ。 彼と出会ったのは、おそらく小学生の頃。 近所の子はみんな同じ近くの小学校に通ってたけど、彼だけは違う小学校に通ってた。 それも、真っ黒で大きな車で。 なんでも、エスカレーター式の私立の小学校に通ってるという話だった。 そう、彼は近所でもけっこう浮いた存在だったんだ。 友達とかくれんぼをしていた時に、彼に話しかけられた。 何の話だったかは覚えてないけど、話してたからみつかってしまった。 あんたのせいでみつかった!と私が怒ったら、彼は謝って、家と名前を教えて欲しいと言われた。 次の日、我が家に、高そうなケーキが届けられた。 フルーツがてんこ盛りで、今まで見た事も無かったようなキラキラのケーキで、一口頬張るとほっぺたが落ちそうなくらい、美味しかった。 あれは、衝撃的だったなぁ。
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