30点でも愛されてます!

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「友達になってくれる?」 次に会った時、唐突にそう訊ねられた。 あんな美味しいケーキをもらったんだ、嫌だなんて言えない。 「……別に良いけど。」 「わぁ、嬉しいよ、ありがとう!」 「わっ!」 いきなり抱きしめられてびっくりした。 テレビでは見たことがあるけど、初めてされたことだから。 もしかしたら、お金持ちの習慣なのかもしれない。 そう思い、私は必死でなんともない振りをした。 そして、友達としての関係が始まった。 それまでと変わったのは、私の誕生日にすごいプレゼントが来るようになったのと、お互いの家を行き来するようになったことくらいだ。 今まで着たこともないような滑らかな肌触りの服や、キラキラのペンダント… きっとすごく高いもんなんだろうって、お母さんは心配してたけど、遼はお小遣いで買ったんだから心配ないって言った。 私もお返しは自分のお小遣いで買った。 良いにおいのする消しゴムや、シャーペン、キャラクターの靴下等々。 たいていは百均で買った。 当時はそれで良いと思ってたんだ。 今思うと、恥ずかしいやら申し訳ないやらだけど、当時は気付かなかったんだから、仕方がない。
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