30点でも愛されてます!

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* 「あぁ、今日は良い日だ。 あ、引っ越しはいつにする?」 「その前に、遼のご両親に会わないと。」 「そう?じゃあ、そうしようか。」 夜は都会のレストランに行って、三人で夕飯を食べた。 お母さんも珍しくワインなんか飲んで、上機嫌だった。 「ねぇ、遼...私は手切れ金をもらって姿を消したよね。 それなのに、私のこと嫌いにならなかった? 私がお金に目が眩んだと思わなかったの?」 遼は、微笑み、首を振った。 「全然思わなかったよ。 だって、あの時...最後に二人で飲みに行った時... 雅美は泣きながら言ってたじゃない。 『私はどんなことがあっても、たとえ別れてもずっと遼のことが好き』って。」 「え?そ、そんなこと言ったっけ?」 あの時はやけになって飲みすぎたから、何も覚えてない。 ただ、もう悲しくて悲しくて、それだけだったから。 「雅美は絶対嘘は吐かない子だからね。 だから、疑うことなんてなかった。 それに、あの言葉があったから、僕も頑張れたんだよ。」 「遼......」 なんだか胸がいっぱいになってしまった。 私のことをそこまで信じててくれたなんて... しかも、酔って話したことなのに。 30点の私には勿体ないような人だけど、ここまで愛してくれるなら、私もこれからは全力で遼のことを愛そう。 もう後ろ向きなことは考えないよ。
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