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『ふふ♪ありがとう♪』
『七海もすぐ落ち着いたな』
『うん、喉渇いてみたい』
談笑しながらひろきは料理を進める。ホットケーキの甘い匂いがリビングに漂う。
『あーいい匂い!お腹空いてきた』
『もう出来るよ』
自分とセイカの分を皿に乗せてチョコレートソースとクリームでデコレーションする。
『はい、お待たせ』
『わぁ、かわいい〜!』
ひろきはチョコレートでMerry Xmasと書き、クリームで雪だるまを作っていた。
『ひろくんほんと器用だね♡』
『昼から作るケーキの練習がてらしてみた』
『あはは、準備万端だね』
『さぁ食べよう』
テーブルに座り朝食をとる。
『私ずっと思ってたんだけど、ひろくんってすごい字が上手だよね』
『そうかな?』
『うん、婚姻届書いた時からずっと思ってたよ』
『そういえば字の練習、17歳の時にいっぱいしたな。その時の通信教育の先生が達筆でさ、よく真似してた。そしたら俺用に教材用意してくれたんだ、そこからかな、ちょっとずつだけど上手ですねって言われ始めたの』
『へー、七海さんも言ってた?』
『言ってた、学校の書類書く事あったから』
『お兄ちゃんが達筆だから嬉しかっただろうね』
『学校で自慢してたらしいよ』
『あはは、七海さんかわいいね』
『でも清花も字綺麗だよ』
『そうかなぁ、ひろくん程自信はないな。でもさ、これチョコレートペンでしょ?ボールペンで紙に書く訳じゃないからやっぱりすごいよ!』
『慣れだよ、清花も練習したら出来るようになるよ』
『ケーキ作る時に練習してみようかな』
『付き合うよ、また言ってね』
『ありがとう、楽しみにしてる』
朝食を食べ終えて少しの間、ゆっくり過ごす。
『ほら、がんばれ七海。パパの所まで後ちょっと』
ハイハイをしながらひろきの方へ進む七海。その様子をセイカはカメラに収めている。
『よし、よく出来たね!すごいよ七海』
七海を抱き上げる。すると七海はきゃっきゃっと満面の笑みを浮かべる。
『ふふ、バッチリ撮ったよ』
『ありがとう清花、七海のがんばってる姿、ママが撮ってくれたよ。嬉しいね!』
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