2年後

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『さぁ次はさくらだな』 『さくらはにげきるもん!』 ひろきに捕まった七海を眺めてたさくら、今度はセイカが後ろからさくらを捕まえ抱き上げる。 『残念、さくら捕まえた』 『あはは、パパと七海に気を取られてたねさくら。ママに気付かなかった』 『むー』 頬を膨らませるさくら。 『でもさくらも足速いよ』 『ほんと?』 『うん、2人とも運動神経はパパ譲りだね』 『えへへ』 屈託なく笑うさくら。しばらく遊び時刻はお昼になっていた。 『そろそろご飯食べようか?』 『ななみおなかすいた!』 『さくらも!』 『あはは、じゃあご飯だね。手、洗いに行こう』 『おべんとうたのしみ!』 手を洗ってシートに戻り昼食を食べる。その後ひろきとセイカはシートに座って休憩を取る。七海とさくらは変わらず遊具に遊びに行った。 『しかし子供は元気だな』 『ふふ、元気な所ひろくんそっくりだよ』 『そうかな?』 ゆったりとした時間が流れる。 『ママ〜、こっちきてー!』 『はーい、‥ちょっと行ってくるね』 『うん、俺も行くよ』 『先行ってるね』 セイカは先に子供たちの方へ向かう。ひろきもすぐに向かおうと立ち上がった時、 ズキッ! 『ッ!!!』 左胸に痛みが走る。痛みはすぐに収まった。 『‥(なんだ?今の痛み?)』 考えるがわからず、すぐに収まったこともあり深くは気にしなかった。 『‥‥てを‥‥はい‥‥やる』 不気味な声が何かを呟いたが、誰もそれに気づかなかった。 『日差しが強いな』 『ほんとにね、春とは思えないくらい』 『ママ、のどかわいた』 『俺買ってくるよ』 『ごめんね、ありがとう』 自動販売機に飲み物を買いに行くひろき。 『しかし暑いなぁ、いい天気なのはいいんだけど』 飲み物を買ってみんなの所に戻ろうとした時、少し強い風が吹いた。ひろきの足下に麦わら帽子が飛んできた。 『‥‥‥‥』 クスッと笑い麦わら帽子を拾う。少し先からセイカが笑顔でこっちに向かってきていた。 『ごめん、帽子飛んじゃった』 セイカに帽子を手渡す。
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