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7,
「おかしい思たんや。昨日の感じやと、五分五分でまだ、感じとしては成人やった、慌ててモノにせんでも良かった。高校生やないけ!危ない危ない。俺、ギリギリセーフや。」
「なんで、未成年はダメなの?同級生はみんなシてるよ。」
「アカンやろ。普通の相手やないんやで。モンスターやで、未成年と遊ぶんはアカン。俺は絶対、受け入れられん。生理的に無理や。心愛が何で俺にこんなに付きまとうかも分からんわ。」
「アタシ、昨日まで凄く、ピンチだった。6年間で1000万円以上稼がないと大学に行けなかった。でも、医学部に行けることになったの。だから、このお金も要らないの。」
俺は腕を組んで宙に視線をユラユラさせた。
「アカンぞ!何いってんだか、全然、分からへん。何やそれ?」
「あ、そうか。詳しく説明しなきゃだね。アタシね。医学部のある附属高校にいるの。親から医学部に行くなら、学費は全部持つけど、それ以外の学部なら1年目のお金を払うから後は自分で何とかしろって言われたの。」
「何や、そのケッタイな取り引き、絶対、受け入れられへんがな。無理や。」
「でしょ?アタマに来たから、吉祥寺のキャバクラに体験入店してお店、決めてきたの。お父さんに張り倒されそうになったけど。」
「両親に刃向かったらアカン!大事にしてもろたんやろ?アカンで。」
「タケルさんのそういう所、凄く、いいと思う。アナタを好きで居てよかった。」
「変なタイミングで褒めるなや!テレるやろ!」
「もう、可愛いアラサーなんだから。」
「まぁ、ええわ。腹減っとんのとちゃうん?食いに行こか?食うて家まで送るさかいに。」
「嫌だって言ったら?」
「首締めて、千葉の山の奥に埋めるしかないわ。」
「SMって、初めてなの。上手く縛ってもらえるのかなぁ・・・?少し、痛くするのがいいんでしょ?」
「そんなん、よー、分からんわ。締めるんは・・・オマエのクビやろ?」
「また、オマエって、呼んでくれたね。そんなふうに呼んでもらえるとアタシ、アナタの所有物感、満載、嬉しいの!」
心愛が興奮気味に顔を真っ赤にして言う。そして、おもむろにポケットからiPhoneを取り出し、電話をかける。
「あ、お母さん、今、ユウスケの所、うん。気をつける。大丈夫だから。うん。帰りは3日後ぐらい。ゆっくりする。医学部のお金、お願いね。」
そう言って何事もなかったように電話を切った。
「心愛!何の電話しとんねん。帰りは3日後って何やねんな!怒ったで!親には嘘つかんで大事にせえ!言うとるやろが!」
彼女はもう一度、デバイスを右手で回した。
「あ、もしもし、あ、お母さん?うんうん。本当はね、ユウスケの所じゃないの。タケルって新しいカレの所、え?代わる?はいはい。」
彼女は自分の携帯を俺に差し出した。
「出てよ・・・」
「え?」
金融の入金催促の電話相手より、手強いヒトだと思い、俺の心臓は今にも止まりそうだった。
俺は電話を受けた。
「もしもし、北條 健いいます。お母様で。いえいえ、娘さんとは、はい。大切にさせてもらってます。はい。はい、はい、よろしゅうに・・・3日後?はぁ、かしこまりました。無事に送り届けます。」
と短く語って電話を切った。こう言う時の電話はボロが出ないように単的に語るに限る。
「オイ!ビビったやないか!急に親族とかあり得るか?無いわーーー。もう、アカン、絶対アカン、風呂入って寝たるわ。」
「と、なると、アタシは妻として・・・」
心愛はスルスルと制服を脱ぎ出した。
「オマエ、また、なに晒すねん!子供やないんやから風呂ぐらい一人で入れ!」
「いえ!背中流そうかと思ってぇ・・・何か勘違いさせちゃった?」
「うっ・・・」
彼女は俺の耳元で。
「子供の頃のパパ以外の相手と初めて、一緒にお風呂入るのから。。。色々、初めてだから。アタシ、これでも今、アナタに一生かけてんの。遊びじゃないのよ?まだ、分からないの?」
「うっ・・・」
俺は彼女が全裸になるのをただ、見守るしかなかった。
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