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部長さんたちには、明日入部届けを出しますと伝えて今日のところは部屋へと帰った。
目まぐるしい1日が終わり、ほっと一息つくためにお風呂に浸かる。お気に入りのバスソルトを入れ、好き音楽をながす。浴槽に背中をあずけ脱力していると、好きな曲が着信音へと変わった。
「もし、もし」
「お疲れ、今日一日大丈夫だったか?」
あずの低くて甘い声が耳に届く。
「だい、じょうぶ、だよ。友達、できたし、部活も、きまった。すごい、たのし、かった」
「あぁ、そうか。せなが楽しめたらよかった。ここはちょっと変わってるが、その分楽しいことも面白いやつも多い。せなの過ごしたいように過ごせばいい」
あずの言葉にくすぐったくなる。あずの安心する声に自然と口が動く。はなちゃんのこと、部長さんと汐見くんのこと、クラスメイトや授業のこと。今日一日あったことを話した。僕の途切れ途切れの話も急かすことなく聞いてくれる。時々入るあずの柔らかい笑い声と相槌に嬉しくなる。あずとの会話に夢中になっていたらとっくに一時間が過ぎていた。
お風呂を上がるためにあずとの電話は終わらしたけど、さっきまで聞こえていたあずの声が聞こえないことにちょっとだけ寂しくなった。
寝る準備が完了して、ベッドへ入ったときにはもう12時になっていた。寝る前にアラームをセットしておこうと携帯をつければ、あずとゆいからのラインがきていた。どちらもおやすみのLINEだった。ふわふわした気分でおやすみなさいとそれぞれ返して、アラームをセットし眠りにつく。
一日の疲れからかすぐに夢の中へと入っていった。
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