どれだけ体を重ねても(早川香織)

1/1
226人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
(せき)を切ったように あふれる熱をぶつける(むさぼ)るような口づけに 応えるように相手の唇を何度もついばんだ。 いつも冷静な彼がじれったそうにジャケットを脱ぎ捨てる。そうさせているのが私だと思うと、嬉しさに似た感覚がある。 近くて強く香る彼の香りに身体が勝手に期待して濡れてしまうのが分かった。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!