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ずっと一緒に
綺麗な顔がそこにある。
何度、絶頂に達しただろうか、二人ともグッタリとクタクタになって朝までぐっすりと気持ちよく寝た。
目を開けた時に、涼の顔がすぐ目の前に。
スースーと寝息を立て、口がほんの少し開いている。こんな時にも涼の顔は美し過ぎた。
そっと頬に手を当てて、優しくゆっくりと撫でてみる。
愛おしい、これが全部自分のものだと思い匠が幸せに浸る。
「何、可愛い顔して見てんの?」
いきなり涼が口を開いた。
「起きてたの?」
「ん、ちょっと前からね」
「起こしちゃった?」
「いや、あんまりにも匠が可愛い顔で見てるから、そのままにしてた」
ふふっと匠が笑って涼の胸に顔を埋める。
「こんなに幸せで、バチ、当たらないかな?」
「当たらねーよ」
胸の中の匠の頭を抱き寄せて、涼も幸せを噛み締める。
本当に運命の出会いをしたと思う二人。互いに出会わなければ、苦しくて切なくて、その分、こんなにも恋しくて愛おしい、素晴らしい感情を味わう事など出来なかった。
「ずっと、一緒にいような」
囁く涼の言葉に、こぼれそうな涙を浮かべて、匠は大きく頷いた。
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