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「はい。そこで先生から提案があります。修学旅行の前に、訪れる場所を下調べしましょう。」
「ええ〜!!」
教室中にブーイングが飛ぶ。
「騒がない‼これから図書室に移動しますよ。」
旅館の一人娘なのに、こんなうるさい高校生達を上手に仕切っているのを見ると、人間は一人立ちすると変わるんだなと思う。
なんだかんだ言って、生徒達は神崎先生の言う通り、図書室に移動した。
「それでは、修学旅行のグループ事に、修学旅行で行く観光地をリサーチして下さいね。」
神崎先生の一声で、生徒達が本棚へと向かって行く。
図書室には、思ったよりも観光向けの本が置いてあって、みんなはすぐに盛り上がった。
私と同じときわと光清は、それでもテンションが低い。
「俺の家、ばあさん家が京都だから、観光地は結構把握してんだよね。」
あぐらをかく光清。
「私の家は、別荘が京都にあるのよ。毎年行ってるわ。第二の故郷的な感じよ。」
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