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社長、その中性的な顔で覗かれたら、ズルいでしょ。
「ところで、凄いね。支店を言っただけで、稟議書の金額と営業成績まで言えるなんて、なかなかの仕事だよ。」
「ありがとうございます。」
取り敢えず、仕事を認めて貰えた。
「よかった。君を雇って。」
「えっ?」
「ああ、昨日。面接した時に、俺もいたんだよ。君の後ろにね。」
ええっ!? そんな事ってあり!?
「クールそうな表情で、秘書の仕事を語るから、最初はどうなのかなって思ったけれど、選んでよかった。」
顔が、赤くなるのが分かる。
私、そんな事言われたの、初めてだ。
「良いパートナーが見つかったよ。これから、飲みにでも行こうか。」
その言葉に、私はハッとした。
「私は、社長とプライベートを一緒に過ごす事は、ありませんから。」
「えっ……」
思いっきり頭を下げて、自分のデスクに戻った。
そうだよ。
仕事とプライベートは、きっちり分けなきゃ。
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