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「分かった。」
そして、日向社長は砂川さんを、怒りに行った。
「社長、ありがとうございます。」
まさか、年上の人相手に、ここまでするとは思っていなかった。
「いいんだよ。社員を守るのは、社長の仕事だからな。」
その柔らかい笑顔に、キュンとした。
「……社長、毅然としていて、カッコよかったです。」
「本当?ほら俺、チャラく見られるから、よかった。」
私は社長に、はにかんだ笑顔を見せた。
「何それ、反則。」
「えっ?」
その時、日向社長が戻って来た。
「申し訳ない。どうもイイ女を見ると、直ぐ口説く癖があって。よく叱っておきましたから。」
イイ女と言われれば、私も怒りようがない。
上手いな。やっぱり社長と言われる人は。
「どうかな。お詫びに、一緒に食事でも。」
私と社長は、顔を見合わせて笑った。
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