第1章 仕事とプライベートは分けたいだけ

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「副社長は、今、おられますか?」 「はい。」 奥から手を挙げた人がいた。 たぶん、副社長本人だろう。 私は、その人の目の前に向かった。 「稟議書について、お聞きしたい事があります。」 「稟議書?ああ、適当でいいですよ。」 「適当って……」 「後は俺が見て、怪しければ相手方に聞きますから。」 もしかして、社長と私をお飾りだと思ってる? 「……分かりました。」 まさか戻っても、そんな事言えない。 ここは、私がしっかりしないと。 戻って来た私に、社長は真剣な眼差しを見せた。 ドキッとする。 いやいや、7歳も年下の男に、胸がときめくなんて、有り得ないでしょ。 「どうだった?」
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