173人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
「副社長は、今、おられますか?」
「はい。」
奥から手を挙げた人がいた。
たぶん、副社長本人だろう。
私は、その人の目の前に向かった。
「稟議書について、お聞きしたい事があります。」
「稟議書?ああ、適当でいいですよ。」
「適当って……」
「後は俺が見て、怪しければ相手方に聞きますから。」
もしかして、社長と私をお飾りだと思ってる?
「……分かりました。」
まさか戻っても、そんな事言えない。
ここは、私がしっかりしないと。
戻って来た私に、社長は真剣な眼差しを見せた。
ドキッとする。
いやいや、7歳も年下の男に、胸がときめくなんて、有り得ないでしょ。
「どうだった?」
最初のコメントを投稿しよう!