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「そうかな。悩んでいたって、結局する事は一緒だから。」
私は、目をパチパチとさせた。
一瞬、社長がイイ男に見えた。
嘘ウソ、そんなはずない。
でもいや、待てよ。
イケメン、高身長、社長、収入は社長になったばかりだから分からないけれど、高収入は約束されている。
もしかして、ハイスペック男子⁉
「次は、仙台支店。」
「はい。仙台支店は、稟議書の金額は少ないですが、結果は稟議書の2倍上げています。」
「と言う事は、この稟議書はOKだな。」
社長は、ポンと捺印を押す。
「次は、札幌支店。」
「はい。札幌支店は……」
こんな事を繰り返しながら、次々と稟議書の採決をしていった。
今まで溜まっていた稟議書、全部採決し終わったのは、夕方だった。
「やっと終わりましたね。」
「ああ。」
すると社長は、私の顔を覗き込んだ。
「疲れているのに、よく頑張ったね。」
胸がキュンとなる。
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