翼を失くしたダーウィン

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「最新科学・特別号」

〜特集　W教授の進化論講義〜

　みなさんは書店でこの特別号の表紙、美しい月の写真を見て驚いたはずだ。今まで決して我々が見ることのできなかった、月の裏側の完璧な満月である。厳密には、地球から見れば新月の反対側ということになるが・・・とにかく、ついに我々はロケットを月に送ったのだ！そして、月面に降り立つ日も、そう遠くはないだろう。

　月の裏側も表同様に多数のクレーターがある。それらの年代解析はなかなか困難だが、最も新しいとされる巨大なクレーターは、およそ100万年以内（天文学者にとって100万年など、瞬きに過ぎない！）であろうと推測されている。ほんのわずかな軌道の違いで、このクレーターを形成した巨大隕石が月をすり抜け、我々の地球に衝突していた可能性も大いにありえたのである。もしそうであれば、今の世界は随分と違った生態系になっていたかもしれない。