第1話 怠惰の神 イデア

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第1話 怠惰の神 イデア

聖魔大戦‐その世界で起こった歴史最大規模の戦争。その全貌、事実を知る者は、1人しかいなかった。 「あー、さすがにこの生活も飽きてきたわ。」 「もう3420年目ですよ。ずっとそんな生活でよく今まで飽きませんでしたね、イデア。」 「お前だってよく俺の面倒見てられたよ、姉さん。」 「そろそろ下界に行ってみてはどうです?」 下界か…。ファンタジーの世界なら…でも俺、なろう系の主人公好きじゃないし…。姉さんは俺がここに引きこもってる理由忘れてるだろ。 「俺は遠慮しとく。」 「またそんなこと言って…。」 「シュレティ様はいますか?」 「姉さんなら来てるよ。」 「何の用ですか?」 「実はですね…。」 何話してるか聞こえねぇけど、どうせフェアレート‐最高神‐様から姉さんへの伝言だろ? 「イデア、あなたにフェアレート様から依頼です。」 「どうせあれだろ?魔力が有り余ってるんなら、封印岩の封印強化してこいとかだろ?」 「違います!世界の懸かっている依頼です!」 「ほう、詳しく。」 「下界に散らばった神具の回収を依頼されました。さっき言った通り、世界が懸かっている依頼です。」 「神具を回収するメリットは?」 「最高神様は、2つ目的があるそうです。1つ目は世界の救済、2つ目は...極秘事項だそうでうす。」 「ちょうど暇だったし、その依頼、俺が引き受ける。」 その神具であいつらを…。 「やっと下界に降りる気になりましたか。では、幾つか説明します。下界では、将徒と呼ばれる者たちが<魔帝二十四騎士>や魔物と戦ったり、鍛錬を積んだりしています。我々神は下界に降りると、ステータスは上級将徒並みになります。あと、あなたは下界に降りると特典で仲間1人、神具1つが貰えます。」 「そうか。じゃあ、行ってくる。姉さんに困ったことがあったら、すぐにでも強制送還してくれ。」 「本当に心強い弟ね。では、転送の儀式を始めます。言い忘れていたけれど、下界で神術は使わないように。」 第1部1話完 2話も乞うご期待
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