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終章 帰還
「3人ともお疲れ様。この『龍星乗套』はクレアちゃんに使ってもらいます。」
「どうして私が使っていいんですか?」
「これは、龍星人族ドラゴニウムの王の血族が作ったものなので、クレアちゃんと相性がいいんですよ。」
「なら、有難く使わせていただきます。」
今はおとなしいな。やっぱり、クレアは感情が昂った時に幼くなるのか…?
「あと、イデアにも新しい神具を与えます。でも、豪勇剣レヴァテインは引き続き使ってもらいます。」
「どういうことだ?」
「イデアに与える新しい神具はこれです。」
金と銀の腕輪…?
「これどうやって使うんだ?」
「これには、それぞれ5種類の聖剣や魔剣が入っています。金の腕輪には豪勇剣レヴァテイン、破滅剣ラグナ、滅却剣ウィーダン、覇聖剣ルフィアス、闇葬剣バクナ。銀の腕輪には帝王剣ニナ、黎王剣リョウゼツ、暴虐剣コスモ、魔刃まじん陽炎かげろう、幻想剣B markⅧ‐鍵心叫。どれもイデアは聞いたことあるでしょう?」
「そりゃそうだけど、神が魔剣とか作ったり使ったりしていいのか?」
「別に何も問題はないですよ。」
「そ、そうか。ところでイリオス、お前が使ってる剣はどれだ?」
「はっ、はい…。これは、迅風剣フェニクシラスト、です。」
俺が話振っただけで赤面…。
「てことは、ここに三大聖剣のニナ、B、フェニクシラストが揃っているわけか。ところで、そんなんからどうやって聖剣なんか出すんだ?」
「腕の部分に魔力を込めると、こうやって紫色の魔法陣が出るから、そこから出して使うの。」
「まぁ、使い方はイマイチだが、ありがとうな、姉さん。」
「わ、私ではなく、最高神様に感謝してください。」
今、義弟の口から数百年振りに出た感謝の言葉に一瞬赤面しただろ。俺あんまり異世界ハーレム系も好きじゃないからそういう展開は避けたい…。
「最高神さまぁー!ありがとうございましたぁー!」
「そんな大声張っても3光年上にいる最高神様には届きませんよ。それよりイリオスさん、大事なお願いがあります。3420年動きが小さかったうちにあそこまで<魔帝二十四騎士>の最弱さえ強くなっているのは想定外でした。なので、この2人を指導してやってくれませんか?色々な場所を旅する、という形式で…」
「え!?わ、私がイデア君を自由にしちゃっていいんですか!?」
「いいですが…、人聞きが悪いですよ。」
「おっと失敬。…てことでイデア君、クレアちゃん、これから宜しくね!」
「宜しくお願いします、お姉さん。」
「よ、よろしく。イリオス。」
「…はいっ!」
第一部完 第2部も乞うご期待。
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