はじめ

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はじめ

私は接雪族(せっせつぞく)。雪と接していないと死んでしまう不思議な種族。住む地域は北極の近く。今日もかまくらに篭りきり。雪が降って周りは白一色の世界。 ドサッ 不意にかまくらの天井が抜ける。雪を拾い集めて天井硬める。ギッギッギッ、雪を固める音。一通り固めたらそれで十分。今日も長い長い今日が始まる。 接雪族は白く透き通った肌に雪の中でも相手を探せる黒い瞳。それだけが特徴のシンプルな一族。でも見た目以上に生態が特徴的。雪から離れると肌は焼き爛れ、ましてや太陽の元に出てしまうとあっという間に黒焦げに。医学でも解明できない不思議な肌を持つ。白い肌は熱に弱く風邪は引きにくい。寒さには常人の数十倍、数百倍は強い。目も良くて50m先はギリギリなんとか見える。そんな体を一生持ち続け生きていく。
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