泪の気配

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夏が死に逝く季節 蝉も死に逝く季節 僕は意味不明な哀しみに襲われる 生きている不安 産まれた事への恨み 泪が追いかけて来る 死の気配に似た泪が 空洞のこの眼から溢れ出して来る 止まらない 止まらない 君を請うても もう戻らない 永遠に戻らないあの楽しい日々 幻想の様な思い出 全ては死に逝く世界で 孤独の闇に蹲って 泪が追いかけて来る 死の気配に似た泪が 流した血よりも生暖かく 僕の両目から流れ続ける
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