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アオと誕生日デート
私の誕生日は金曜日で アオは練習があって休めないから その週の月曜日帰ってきてくれる
振替休日だから大学が休みで良かった
9時過ぎ
新大阪に着き 改札の近くで待っていたら アオが出てきた
ダークオークのコンパクトジャケット 落ち着いた色の赤いニット オフホワイトのパンツ 髪が少し伸びて 前髪も分けてあったから 大人っぽく感じた
「ただいま」
目の前に居るアオの笑顔に見惚れていて
「…おかえり」
返事が遅れた
アオの方が移動距離が長く疲れているはずなのに 私を気遣い駅まで迎えに来たことを感謝され
私が 早く会いたかったからと伝えると
アオがじーっと見てくるから
「なに?」
「ヤバい 行こう」
手を繋がれ歩きだすアオ
夕方まで1日デートする予定だけど どこへ行くかは聞いていなかったから
「どこに?」
「二人っきりになれる場所」
「!…」
地下鉄に乗り 降りたことの無い駅前にあるホテルへ
何度かアオと行ったホテルとは違い ビジネスマンが泊まるホテル?
ツインルームは意外と広く カーテンが開いていて 道路に面した場所だから外の陽の光が眩しい
窓の外を見ていたら
アオに後ろから抱きしめられ
求めてくれるのが嬉しいのに
「…昨日の試合で疲れて無いの?」
「…勝ったから 嬉しさの方が大きい」
振り向き
「今シーズン初得点おめでとう」
「ありがとう」
肩に手を置いて背伸びをし アオに口づける
しっかり腰を抱かれ
私もアオの首に腕を回し 深く重ねる
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