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11,127kmの距離
瑞久 side
時差は14時間
こっちがお昼の2時なら同じ日付の0時
アオがアメリカへ行って1ヶ月
夜の9時過ぎ
おはようとメッセージが入り
ちゃんと起きた事を確認するためビデオ通話する
髪がボサボサで寝起きのアオを見て 私は笑顔になる
今日はどうだった？と聞かれ
講義の内容を簡単に説明して 友達と学食へ行って色んな話をしたことを報告
昨日夕食の買い物へ行ったら おじさんが声をかけてきて 英会話ができないアオは メモ用紙にサッカーをしている絵を書いて意思疎通を図ったと
そのおじさんは アオがすごく日焼けし黒くて気になったらしい
アオの姿を想像しながら話を聞く
アメリカでもなんとかなってるみたい(笑)
ほぼ毎日顔を見て話せるから 今の時代で良かったと思う
私はゼミがあったり 実習が入ってきて忙しくしていたから
逆にアオが心配してくれて 優しさや愛情を感じる事が多く 遠距離でもっと不安になると思ったけど そうでもなかった
〜〜〜〜
チームの施設へ着いてすぐ中を案内してもらい
日本とは比べ物にならない広さ
スタジアムの隣に 天然芝が7面あって トレーニングジムにはさまざまな器械も そして 素晴らしいリカバリー施設も 環境面は何も言うことはなく 充実しすぎていた
シーズン途中での加入でどうなるかと思ったけど 優しい人たちばかりで 英語はまだ単語しか言えないが チームメイトも話しかけてくれてジェスチャーでなんとなく理解することが出来ている
初めて練習に参加した時 一人ひとりの運動能力が日本とは全然違い ついていくのも必死で このままじゃヤバいと思った
気候も日本と変わらず 湿度は高くなくて過ごしやすい
2週間後には 途中出場し 同点の場面でピッチに入り 失点して負けてしまい それが本当に悔しく ピッチで何も出来なくてその日は落ち込んだけど
プロとして もっと強くならなければならない部分がたくさんあって なんの為にアメリカへ来たのか 勝つために自分がやることをやり続けるしかない 次のチャンスは絶対にものにすると決めて気持ちを切り替えた
先週 初先発し フォワード(トップ)の下のポジションで初ゴールを決め 瑞久へ報告ができて嬉しかった
今が一番サッカーに向き合っていると思う
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