最初の依頼者は雪女の血族のようです

10/19
前へ
/239ページ
次へ
 付け合わせはレタスとシーチキンのサラダと、お野菜たっぷりのコンソメスープ。  子供でも食べやすいように、人参、キャベツ、ジャガイモに玉ねぎは細かく刻んで、とろっと柔らかくなるまで煮込んだ。 「キーマカレーに目玉焼きを乗せたい人はいますか?」 「お、いいな! 俺は貰ってもいいか?」 「え、じゃあぼくも! ぼくものせてみる!」 「わかりました」 (もしかしたら風斗くんは、目玉焼き乗せるのはじめてかな?)  卵を三個落としたフライパンに水を入れて蓋をして、その隙に平皿にホカホカご飯を盛り付けていく。  スパイスの香りが食欲をそそるキーマカレーと、半熟の目玉焼きを乗せて。 「出来ましたよー! 手を洗ってきてください」  二人が手を洗っている間に大方の洗い物を終えて、私も席につく。マオは風斗くんの隣だ。  そろって「いただきます」と手を合わせ、風斗くんがどきどきとした表情で口に運ぶのを見守る。 「! ほんとにカレーになってる! おいしい!」 「お口に合ったようで、よかったです。マオさんは……」
/239ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加