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猫又様と離れで同居です
「マオさん! 昨夜は多大なるご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした!」
狸絆さんのいない朝食の席。浴衣を借りて早めにお座敷で待機していた私は、同じく浴衣姿のマオが現れたと同時に勢いよく土下座した。
畳に打ち付けた頭上から、「どっ、どうしたんだ茉優!? なんの話だ!?」と焦った声がする。
昨夜、「それじゃ、俺達はこれからデートだからお暇するな」とマオの機転で沙雪さんたちと別れたあと、方便ではなく本気だったマオに、品川駅近くの商業施設で夕食をご馳走になってしまった。
そればかりか、あろうことか帰りの車内で爆睡してしまい……。
気が付いた時には自室用にと借りている部屋のベッドの上だった。
「眠ってしまった上に、車から運んでいただいて……。本当、いったいどうお詫びをしたらいいか……っ!」
ちなみに詳細を教えてくれたタキさんは、寝ている私の化粧を落としてくれたうえに、夜中に目覚めた時にと水やら寝巻やらを部屋に用意してくれていた。
当然、タキさんにも土下座済みなのだけれど、「茉優様、今後タキめへの土下座をいっさい禁じさせていただきます」と言われてしまった。
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