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(きゅん!? あ、あーなるほど、これが噂の"萌え"ってやつ……!)
アイドルを熱心に応援していた後輩ちゃんが語っていた症状を思い起こしながら、初めての体験に嬉しいような恥ずかしいような感覚を堪能していると、
「茉優? ええと……引いたか?」
「いえ! とんでもないです! では、改めさせていただきまして……ありがとうございました、マオさん」
「ん、どういたしまして」
くすぐったそうに笑むマオがなんだか直視できなくて、私は視線を斜め下に落としながら、「すみません、朝食前に」と席に着くよう促した。
私達が着席したのを見計らったようにして、世話係として働く女性が朝食を運んで来てくれる。
温かな真っ白のご飯に、少量のネギを散らした豆腐とわかめの味噌汁。
焼鮭の切り身の横には黄色の鮮やかな出し巻き卵が並び、さらにはふんわりとした大根おろしが添えられている。
ほうれん草のお浸しの上には、たっぷりの鰹節が。
(なんて理想的な和朝食……!)
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