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「茉優の答えがどうであれ、俺の愛に変わりはないんだがな。だが……言ったろう。茉優には幸せになってほしいんだ。沙雪はあやかしの血が混ざっていた上に、自身とは異なる"人間"を愛してしまったがゆえに苦しんだ。血が異なるとはそういうことだ。子供だって……望むのなら、生まれた子にあやかしの血が混ざるのは避けられない。今回の件で、思うところがあったんじゃないかとな」
「……」
(マオは、本当に私との結婚を考えているんだ)
これまでの言葉を嘘だと思っていたわけではない。
いうなれば、私が本気で受けとめてはいなかった。
だって私は"ねね"じゃないから。
ほんの数日とはいえ、これだけ一緒に過ごしているのだから、マオも気づいているだろうに。
それでもまだ、私との結婚を。私の幸せを願ってくれるのは、"ねね"であると信じたいからだろうか。
「……マオさん、私は」
「お食事中のところ失礼します」
平坦な低い声がして、朱角さんが現れた。
彼は私の傍らで両膝を畳につけると、
「昨日、茉優様のお引越しが完了いたしました。離れの部屋に運んでありますので、後程ご確認ください」
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