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「私、昔からしょっちゅう考えすぎだって、真面目すぎだって呆れられるんです。冗談が分からないとか。だから、マオさんがこうやって嬉しいって受けとめてくださったのが嬉しいですし、マオさんの性根が悪いだなんて絶対に同意できません。私が出来ないからとマオさんが勝手にマオさんを傷つけるのなら、これからは、ちゃんと嫌なことがあれば私が直接叩きます。なので……私の大事な人を、マオさんが罰さないでください」
(さすがにちょっと、図々しすぎたかな)
恥ずかしさよりも不安が勝って、ちろりとマオを見上げる。
と、そこには硬直する、真っ赤な顔。
「あ……」
つられるようにして、自身の顔も一気に熱をおびるのが分かった。
マオは「ああ、と。そうだな……」としどろもどろに視線を彷徨わせながら、
「茉優、モノは試しってことで訊きたいんだが」
「は、はいっ!」
「……抱きしめてもいいか?」
「!?」
(マオさんに抱きしめられる!? むりむりむり……っ!)
そんなことをされたら、この心臓は確実に破裂する……!
私は急いで自席に戻り、
「せっかくのシフォンケーキが乾いちゃいますよ! 早くいただいちゃいましょう!」
不自然に食べ始めた私に、マオは「だよなあ」と残念そうに肩を落としていた。
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