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たしかに強烈な子だった。
里香さんに確認のできない今、里香さんか彼女とどういった関係だったのかなんてわからない。
あいりさんの言い分だけを聞くのなら、きっと二人は深い中だったのだろう。
"恋人"ではないけれど。
(恋人ではないけれど、里香さんはあいりさんを拒絶した?)
それを受け入れられなくて、嫌がらせが始まったのだろうか。
起因が里香さんだったから、出来るだけ穏便に解決したいと、私達が呼ばれた。
あいりさんを止めるため。
そもそも里香さんは、あいりさんが自分に接触してはこないと考えている。
けれど、玄影さんと一緒に住んでいるのは、あいりさん向けの対策で……?
(分離したネイル。同じ色の指。足と、手。左薬指)
その時、どうしてか、玄影さんの姿が過った。
『本当……捨てるばかりが道ではありませんね。特に、自分で捨てきれないものは』
「……マオさん。もしかすると私、大きな勘違いをしていたのかもしれません」
もしかしたらマオは、すでに気が付いていたのかもしれない。
見上げた私に苦笑を浮かべると、「面倒事を引き受けちまったな」と同意を示すようにして頷いた。
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