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「そう。だからこそ私に、不安を吐露してくれるのだろうけれどね。私は現世での生活のほうが長いから。私もね、力になってあげたいのだけれど。やっぱり私の本質は"あやかし"だから、彼らの苦悩を正しく理解することは出来ないんだ。そこで、茉優さんだ」
「私、ですか?」
「言ったろう、彼らはほとんどヒトといって差し支えないし、ヒトとして生活をしている。私などよりもよっぽど、茉優さんのほうが寄り添えると思うんだ。ああ、マオも同行させるから、あやかし的な部分に関してはそちらに任せてしまっていいよ。でね、相談サービスと銘打っては利用をためらう層もいるから、家事代行サービスの家政婦さん。もちろん、相談事などなければ、依頼内容の家事だけこなしてくれればいいから」
ぺらりと表紙を捲ってみると、狸絆さんの話した内容が独特な絵と共に記載されている。
依頼を受けるのは狸絆さんで、私は指示された日時に指定の場所へ向かい、依頼人の家事代行および相談を受けるという流れらしい。
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