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「はは、そりゃよかった。茉優の口に合うか、厨房の連中も気にしてたしな。腹いっぱい食べてくれたら喜ぶと思うぞ。ちなみにどれが一等好きだった?」
「あと、このバーニャカウダが……。鎌倉野菜はあまり馴染みがなかったのですが、お野菜のみずみずしさにとてもよく合っていて、すごく、好きです」
刹那、マオが片手で顔を覆った。
そのまま天井を向いてしまった理由がよくわからず、私は慌てて、
「マオさん? ワサビが鼻にきたんですか!?」
マオのお茶を急いで手渡すと、マオは「いや……ちとワサビとは別のもんが沁みてだな……」と、指先で目元を揉んでいる。
よくわからないけれど、お茶は飲んでいるから、これで落ち着いてくれればいいのだけれど。
「まったく、誘導尋問とはいただけないね。マオ」
クツクツとおかしそうに笑いながら盃を傾ける狸絆さんに、「誘導尋問、ですか?」と首を傾げる。
と、狸絆さんはやっぱり楽し気に喉を鳴らしながら、
「茉優さん、海鮮も美味しそうにしてくれていたけれど、お刺身とお寿司ならどっちが好きだい?」
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