模索

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 郊外のファミレス。  お客の少ない時間帯を狙い、私は御影と会っている。 「R国の外交官の件、どうなったの?」  挨拶の次はいきなり質問をぶつける。 「早速、本題ですか。名前は『ニコライ エフスク』R国の首都出身でしたね」 「某企業との繋がりは?」 「全く掴めませんでした。そこは引き続き調査します」  そう簡単に尻尾はつかませないよね。こっちの情報を出してみるか。 「某企業が麻薬を扱っているのは、ご存じかしら」 「某企業は一般の企業でしょう。どうしてそんな物を」  驚きを隠すことが出来なかったようだ。 「そこまでは掴めていないわ。引き続き頑張ってみるわ」 「麻薬の線も私の方でもあたってみます。無理はしないでください」 「心配して貰えるとは、思ってもみなかったは」  嫌らしい感じの笑みを浮かべてみる。 「これ以上、人に死んで欲しくないんです。出来るだけ私の方で色々と調べます。他に何か調べて欲しい事はありますか」  御影が珍しく熱くなる。 「そうね。ニコライの家族を調べて欲しいな。出来るだけ詳しく」 「分かりました」  御影は静かに返事をした。  全ての情報は開示しない。私も独自で調べたい事があるからね。  いや、調べたい事というよりかは、気になる点だ。  そこが納得いけば、後は行動を起こすだけになる。  だた、その行動内容は、無謀と言う不可能の笑い声が響き渡る、絵空事のような世界ではあるけど……。
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