落夢射

　演舞林は「こいつは儲かる」ってんで、このえすえふ落語を生配信して有料化する商売を思いつきました。
　さらに今どきオッサンの喋りなんざ流行らねえってことで、ハイテクを駆使して、美少女を模した人工知能に喋らせ、擬人化絵画、模型の販売も始めたのです。
　この商売は人気を博し、がっぽがっぽとお金が儲かるようになり、今ではネタも含めて私ども『人工芸能(じんこうげいのう)』が作るようになりました。
　それがこの『永愛亭おんらいん寄席』でございます。

　あ、たくさんの星(スター)の空落(エアドロップ)、ありがとうございます、ありがとうございます。
　ちょっとだけサービス。ウインク、パチン。

　えー、そんなわけで本日、私(わたくし)めが披露する演目は、皆様もよくご存じ、この空落にまつわる古典落語でございます。
　時は令和、人工芸能が世界で初めて創作した小噺となります。その当時『スマホ』という玩具が大流行りし、空落という遊びが普及した時代でもございます。

　それではお耳を拝借。人工芸能、永愛亭小春(こはる)作ーー『落夢射(おちむしゃ)』。