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「変化は一度だけって…圭達は星に還ってもそのままの姿なの?」
「そう。でも君達女性に無理をさせるんだからね、容姿くらいどうってことないよ。この姿で、一生をかけてひとりの女性に尽くすんだ。だけど生まれてくる子供は…原住民の姿なんだ」
「そんなに…違うの?」
「まぁ、生んだ女性が卒倒するくらいね。星にもよるけど」
一体どんな姿なのか。
そしてその容貌の個体が、その星には沢山居るのだろう。
…いくら地球人エリアを作ってくれるとはいえ、いつか一度はお目にかかるのだろう。圭の本当の姿と同じ生き物に…。
…ブルッと震えが襲ってきた。
「惑星Rでは決まりがあって、パートナーとなる女性を決められなかったり、子供が産まれる前に女性と別れたら…強制労働が待っているんだ」
「強制労働?」
「うん、一生奉仕。だから皆本気でパートナーを探す。それでも成功率は60%くらいかな。あ、地球は90%の成功率だから、いつも地球行きの船の座席は争奪戦だよ」
地球の女性はイケメンに懐柔されやすいとでもいうのだろうか。
でも事実、私達以外のカップルは早くから親密な関係のようだ。
圭は私の手を取り、真剣な眼差しで私を見つめる。
「奈緒、僕は君を一生大切にする。だからお願いだ、惑星Rで僕のパートナーになってくれないか」
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