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会合
倒れた私は『医療カプセル』へ運び込まれたらしい。
薄っすらぼやける意識の中、自分がふわふわのクッションに包まれ、まるで食事をしているかのような濃厚な空気を吸い、心地よい音楽のような音が聞こえていることがわかった。
今何時?私が倒れてからどのくらい経っているのだろう。
…まぁ、いいか。
起きてもどうせ何もすることは無いし…。
最近は湊を思い出すことが少なくなってきた。
その代わり、圭に惹かれていることを自覚し始めている。
でもまだカップルになる気にはなれない。他のメンバーは妊娠するような関係になっているようだけど。
圭は私の気持ちを大切にしてくれているし、地球で私は湊とそういう関係になっていなかったので、正直助かる。
ふと、私の左手の先が何か小さなものに触れた。
ワイヤレスイヤホン?
動きの鈍い手でなんとかソレを耳に装着した。
…複数の男性の声がする。
その中に圭もいるようだけど彼らは皆、惑星Rの原住民の言語で話していた。
この半年間、準備されていた教材で言語の勉強していたので、少しはわかる。もしかして、男性達だけで会話の特訓でもしているのだろうか。
…いや、違う。流暢すぎる。
あぁ、既に彼らは言語を習得できているのだ。
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