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食材が鍋の中でグツグツと煮込んできて食欲をそそる香りがしてきた頃、玄関のドアがガチャガチャと音を立てて開き、拓海が帰って来た。
「あっ、お帰りなさい拓海!」
「ただいまカナァ!」
ガバッと抱きしめ合う。帰ってきてからのいつもの日課だ。
「めっちゃいい匂いがしてるけど…、もしかして今日カレー?」
「うん!当たり!」
「うわ、やった!!」
拓海は私を力強く抱きしめ、子供のように喜んだ。
「カナのカレー俺大好物なんだよー!あー余計に腹減ってきた~!」
「ふふっ、ありがとう拓海。もう少しで出来るからちょっと待っててね。」
「おう!」
拓海は私に軽いキスをして、リビングのソファーへ向かい腰をおろした。
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