5.供述

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5.供述

――私は彼にゴミの廃棄を依頼しただけです。写真を撮ったのは矢代ですよ。私があげたのはゴミ。 ――ええ、ハンドルネームでやり取りしてたからお互いまさか同じ会社の人間とは思いませんでした。ゴミの受け渡しも直接じゃなかったし。ウェブは便利ですよね。そうそう、ダークウェブってやつです。刑事さんよく知ってるじゃないですか。 ――そうですよ。あの男は死体が大好きだった。だから処分を任せたのに、まさか写真を残してたなんて。ホント契約違反もいいとこ。ちゃんと何も残らないように処分するっていう契約だったんですよ? ――動機? ただのゴミ捨てですよ。そうです、あんな奴らゴミです。仕事もせず男に媚びうってばっかり。きっとこの先もいろんな会社で迷惑かけるわけじゃないですか。なら少しでも早く始末した方がいいですよね? ――反省? そうです、そうなんですよ。あの矢代って男にはホント反省してほしい。あんなくだらない証拠を残すなんて。え、違う? ああ、あのゴミたちのことですか? そうですね、あの女たちも反省すべきですよ。男に色目ばっかり使って。は? 私ですか? またまたぁ。どうして私が反省なんてしなきゃいけないんですか。刑事さん面白いなぁ。あはは。 了
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