幽霊になった僕

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またしばらくすると今度は救急車が到着し、自分の身体が車内へ押し込まれ、赤色灯を光らせて早々にその場から走り去っていく。 気付けば女性も立ち上がって警察と話をしていて、男性はパトカーの中へ追いやられ、若い警察官が青い車の前方部分をくまなく観察して何かメモを取っている。 そんな状況も20分と経たずに終わりを迎え、女性は警官へ軽く会釈をして歩いていってしまい、男性の方もパトカー内で何やら処理を終えて自分の車に乗り込んだ。 警察官も乗ってきたパトカーに乗り込み、まるで何事もなかったかのように走り去っていく。 恐らくそのまま警察署へ向かうのか、青い車はそのパトカーの真後ろにつくように走り去って行き、事故から1時間も経たない間にまるで何事もなかったかのように日常が戻り、自分だけが取り残された。
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