第十九章 愛してる

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 時が開いているので、啓は丹念に亜希の秘所を弄った。  長い指を入れ、慎重に抜き差しする。  そのたびに、亜希の声と共にオメガの愛液があふれた。 「亜希のここ、とても濡れているよ」 「ん……、あぁ。あ、はぁ、ぅんっ、う……」  もはや返事もできないほどに、乱れている亜希。  啓は、頃合いと判断した。 「少し、待っていて。スキンを着けるから」  その時、うわごとしか言えなかったはずの亜希が、声を上げた。 「ま、待ってください」  啓の手を取り、潤んだ瞳で訴えた。 「今夜は、着けないでください」 「それはいけない。君は、今妊娠するわけにはいかないんだ」  亜希は、受験を控えている。  その後は大学へ通い、インターンを経て、医師になる。  短くても、向こう10年間は子どもを作らないほうがいいだろう。  だが亜希は、首を横に振った。 「今日は、大丈夫な日なんです。僕、啓さんが欲しい……」  くらりとくる、殺し文句だった。
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