第十九章 愛してる

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 亜希の体内に、啓の熱い精がほとばしった。  長く、強く、たっぷりと。  時間をかけて、啓は亜希に愛の証を渡した。 「う、うぅ、あ! はぁ、はぁ、あぁああ!」 「亜希、好きだ」  全てを出し尽くしても、亜希の体は小刻みに震えていた。  余韻と言うには、あまりにも激しいエクスタシー。  啓も繋がったまま、亜希の体を撫でさすった。  すぐに離れるには、惜しい。  いや、いっそこのまま一つに溶け合ってしまいたい。  そう思わせるほどに、啓は充足していた。 「うぅ……。啓さん……」 「大丈夫か?」  亜希は、愛する人を迎え入れた喜びに満たされていた。  同じ行為でも、10万円と引き換えに許した過去とは大違いだ。  甘い恋慕が、胸いっぱいに広がる。 「啓さん。愛してます」  素直な言葉が、口をついて出ていた。
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