第七章 夜を越えて

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「少しは気にしている、と言うわけか」  利実が、今後どう出るかが気にはなったが、啓もまた眠たくなってきた。  明日も、勤務がある。 「おやすみ、亜希」  彼を胸に抱くようにして、啓は丸くなった。  温かな、命のぬくもり。  それを感じながら眠るのは、とても心地よかった。  夢には、亜希が出てきた。 『啓さん。おめでとうございます』 『何か、祝われるようなことがあったかな?』 『今日は、啓さんの結婚式です』 『そう、だったか』 『あちらで、利実さんがお待ちですよ。さあ、行きましょう』 『いや、待て。待ってくれ』
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